多治見はウナギがなぜ有名?その謎を探る!うながっぱとの関係は?

 

あなたは、岐阜県南東に位置する多治見市をご存知でしょうか?

“多治見” と聞いて思い浮かべるのは・・・

●日本一暑い地方都市
●陶器の織部焼で有名な街
●ゆるキャラのうながっぱ
●Amazon FC(アマゾン配送センター)

あたりかも知れませんね。

 

ところで、多治見で有名なグルメと言えば、1位に「ウナギ料理」が挙げられます。

ウナギは東海地方では、静岡県浜松や愛知県三河一色産のものが品質が良いと評判です。

 

一方、多治見では養鰻場こそないものの、料理屋として多くの店がJR多治見駅周辺に集中して人気。

なぜ、こんな内陸部にある町でウナギが有名で美味しいと、もてはやされているのでしょうか?

 

今回はその謎を迫ってみるとともに、多治見市の魅力に触れてみたいと思います。




 

多治見では、陶器とウナギに深い関係がある

 

多治見では隣の土岐と同様、江戸時代以前から美濃焼と呼ばれる陶器作りが盛んでした。

美濃焼は、これまた近くに位置する瀬戸物である、瀬戸焼と同じ流れを汲むものですね。

 

その昔、安土桃山時代に茶人だった「古田織部」が、時の武将「織田信長」に仕え、後に武将として名をはせるようになります。

古田織部は多治見の近くの美濃で生まれ、地元で力を付けるようになった後、独自の陶器の開発に取り掛かり成功しました。

これが、今も人気陶器である “織部焼” ですね。

 

この織部焼のおかげで、多治見の街は発展したのです。

織部焼は美濃焼の中でも特に高級品ですから、産業の花となりました。

 

で、その高級品の商談のために必ず登場するのは、食事ですよね?

食事と言っても、それなりに高級な料理でないといけません。

 

当時、都で接待に出される定番の料理は、”寿司” でした。

ところが多治見のような内陸部では、容易に新鮮な魚が手に入りません。

 

そこで内陸部でも美味しく食べられる魚料理と言うことで、”蒲焼き” に代表されるウナギに白羽の矢が立てられ、接待の場に出されるようになったのです。

これが後世に伝えられ、地元に定着しました。

 

多治見には、街中を流れる土岐川と言う大きな河川があります。

この土岐川を挟んで、今でも多くのウナギ屋さんが集中しているのですが、その理由は、当時土岐川をいけすとして利用することができたからなんだそう。

 

ところであなたは、なぜウナギが “うなぎ” と名付けられたのか知っていますか?

一説によると、岐阜は大昔から鵜飼いが有名です。

 

川に放流された魚を鵜が捕まえて、それを料理するのですが、その魚がウナギの場合、ヘビのように長い体のため捕まえるのに難義したと言うのです。

つまり “鵜が難義” ⇒ “うなぎ” となったんですって!(ホントかな?)

 

そんなことでウナギ料理店の発展は続き、今でも、浜名湖や三河一色から仕入れた良質なウナギ料理が食べられるのです。

市内ではどこのお店でも美味しいですが、私が個人的に好きなのが「うな千」

 

岐阜県や愛知県で食べられるウナギの蒲焼きは、関東と違い焼いたウナギを蒸したりしません。

そのため、表面がカリッと香ばしく、中は柔らかく肉汁がジュワッと出て来ます。

 

「うな千」もまさにこの通りで、”カリッ、ジュワッ” 食感が何とも言えません。

タレも甘めのもので、飲み込んだ後もこの味わいが舌に残るんです。

 

値段もそれなりに高いですが、ウナギ料理店として庶民的な雰囲気。

なので高級店と比べれば、良心的な価格のお店と言えるかも知れません。

 

 

さて多治見の公式マスコットキャラクターに、「うながっぱ」があります。

なぜ「うながっぱ」になったのかと言えば、多治見は古くに河童の聖地で、それを名物のウナギと掛け合わせたのですね。

 

まんま安易に、河童とウナギを合体させたキャラクターと言えそうですが、可愛くゆるキャラにデザインされて、子供の受けも決して悪くありません。

デザインしたのは、アンパンマンで有名な「やなせたかし」さんですよ。

 

「うながっぱ」は、市内で開催されるイベントにも良く登場して、割と出会う機会があります。

多治見にショッピングや観光に出かけた際、本物に遭遇できなくても、駅前の「ながせ商店街」や、その先の「オリベストリート」を歩けば、道端で「うながっぱ」の美濃焼に出会うことができます。

 

「ながせ商店街」と「オリベストリート」の間にある、土岐川に架かる多治見橋近くの広場にも、大きな美濃焼「うながっぱ」がたたずんでいます。

これと一緒に記念写真を撮れば、良い思い出になりますよ。

そんな訳で、ウナギ料理は市のマスコットになるほど、多治見の名物になっているのです。


出典:多治見市観光協会

 

多治見のその他の魅力

 

多治見のグルメと言ったら、まずはウナギ料理だとお分かりいただけたでしょうか?

でも、やっぱりウナギは高いし、ほかに何か美味しいものはないか?と思ったあなたもいることでしょう。

 

もちろんありますよ。

多治見ではウナギの次に人気の、それもリーズナブルなグルメと言ったら、それは「中華そば」になるでしょうか。

 

ラーメンではなく中華そばと呼ぶだけに、いかにも昔ながらのしょう油味なのが、この多治見の中華そば

地元の人なら誰でも知っていて、人気なのが、私もお気に入りの「中華亭本店」

 

あくまで中華そばをウリにしているだけに、麺類は「中華そば」、これしかありません。

大盛もチャーシュー麺もありません。

あとあるのは、「ライス」と「チャーシューミニ丼」、そして「水ギョーザ」のみ。

 

でも、これが良いんですよね~。

このお店の「中華そば」は、まさに昭和の味です。

 

最近流行(はやり)の豚骨ラーメンなど、こってり系の味とは全然違います。

サッパリした、反面、コクも感じられるスープが持ち味ですよ。

 

麺も、コシのあるストレート麺です。

ラーメンと中華そばとの違いを確かめたい方は、一度寄ってみると良いでしょう。

日本一暑い街だけに、真夏に食するのはちょっと酷かも知れませんが、夏以外の季節ならじっくり味わえるはずです。

 

そして、多治見の魅力と言えば、やっぱり忘れてならないのが「陶器」

織部焼に代表される、美濃焼の違いは私には分かりませんが、焼き物に興味のあるあなたなら、ぜひ比べてみて下さい。

 

多治見駅から、東へ15分ほど歩いて多治見橋を渡れば、オリベストリートに到着します。

通りを散歩しながら、点在する陶器のお店を覗くのは楽しいと思いますよ。

歩き疲れたら、通り沿いの自家焙煎の喫茶店で、カフェタイムとしゃれ込みましょう。

 


出典:小学館

 

あと観光地ではありませんが、多治見の北部には皆さんおなじみ、Amazon配送センターがあります。

ここを訪れて楽しいと言う訳ではありませんが、面白いのは配送センターなのに、敷地内でヤギを飼っているんですね。

 

何のために飼っているのかと言うと、敷地の草を食べさせ、除草させるためなんです。

ヤギは従業員の癒しのためでもあるようで、建物の周囲に放牧しているんですって。

私はその様子を見たことがないので、どんな風景なのか一度見てみたいと思っています。

 

その他には、紅葉で有名な「永保時」も多治見駅の比較的近くにあり、見事な日本庭園を眺めることができます。

ここは、大きな駐車場があるので車で行きましょう。

駐車場は無料となっています。

 

いかがでしょう、地味ながら多治見は、なかなか魅力ある街だと思いませんか?




 

多治見市街(多治見駅)へのアクセス方法

 

 

◆車なら・・・

東名高速道路や名神高速道路から、小牧ジャンクションを経由して、中央高速道多治見インターチェンジ下車。

南へ約15分で、多治見駅に到着。

一般道なら、名古屋方面から国道19号線を使い、内津トンネルを通過すれば、そこから10分ほどで多治見駅に到着。

 

◆公共交通機関なら・・・

JR名古屋駅より中央本線に乗り、多治見行きまたは中津川行きに搭乗すれば、40分ほどで多治見駅に到着。

 

◆公共駐車場

多治見駅周辺には、いくつもの時間貸駐車場があります。

近くでイベントがない限り、週末でも駐車場が満車になることはありません。

場所によって違いますが、都心のように高い駐車料金が掛かることもなく、リーズナブルに利用できるでしょう。

 

◆お問い合わせ

[多治見市公式ホームページ {多治見市観光協会} ]

 

 

 

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