スマホにイヤホンを挿したのに音が出ない!
挿したプラグを回すとノイズが入る!
あなたのスマホがそんな状態になってしまったら、それは本体の故障ではなく、イヤホンジャックが汚れたりゴミが詰まっているのかも知れません。
だとしたらすぐにでも、ジャックの中を掃除してみましょう。
掃除と言っても、高度な技が必要な訳ではありません。
今回はイヤホンジャックの中を、できるだけ簡単に確実に掃除して、元のような綺麗な音質で音楽を聴ける方法に付いて触れたいと思います。
スマホのイヤホンジャックはなぜ汚れるの?
テレビやオーディオアンプなどイヤホン(ヘッドホン)が使える機器だったら、どれでも皆そんなにジャックが汚れると言う訳ではありません。
ところがスマートフォンに関しては、手に持ったりカバンに入れたりして、あちこち持ち歩きますよね。
しかもジャックは、むき出しでボディの上部に取り付けているモデルが多いので、どうしてもチリやホコリが穴の中に入ってしまいやすいんです。
そもそもイヤホンプラグも汚れていることがあり、そうするとその汚れをジャックの奥に押し込んでしまう可能性もあるでしょう。
雨など水も入りやすいし、防水構造のスマホならともかくそうでないスマホなら、ジャック内部が酸化したりサビが出るリスクも高いと言えます。
あなたが考えている以上に、スマホのイヤホンジャックは汚れやすいのです。
ボンドやつまようじはダメ!リスクのない方法で掃除をしよう
オーディオアンプに付いているヘッドホンジャックは、Φ6.3(6.3mm径)あり結構大きいので、比較的掃除は楽ですよね。
普通の綿棒にアルコール剤をしみ込ませ、穴の中を優しく拭いてやれば簡単に作業は終了します。
アルコール剤と言ってもどんなアルコールでも良い訳ではなく、無水エタノールなど成分に水が混ざっていないものを使用するんですよ。
水が混じっていると、ジャック内部がサビる恐れがあるのです。
一方、スマホに使っているイヤホンジャックは、Φ3.5(3.5mm径)と小さいです。
なので綿棒を押し込むには、ちょっと無理がありますね。
そのため良く言われるのが、穴にボンドを流し込む方法やつまようじを突っ込む方法なんですが、これらは失敗する可能性が高いので止めておきましょう。
ボンドを流し込む方法とは、金属にはくっ付かない木工用ボンドを使うやり方です。
具体的にどのように行うかと言うと、まず適量を穴の中にボンドを流し込んだら一晩おいて固めます。
しっかり固まったことを確かめた後に、今度はつまようじ等で固まったボンドをくり抜きます。
ボンドは貝のサザエのようにプルッと抜けて、ゴミを一緒に引き連れ、内部が綺麗になると言う訳です。
一見グッドアイデアに思えますが、実際に試してみた人の話では思ったようにいかないことがあり、場合によってはボンドの一部が内部に残ってしまうんだそうです。
また、ボンドが予想に反して本体内部まで流れ込み、部品を痛めてしまうこともあるんだとか・・・。
なので私は、この方法を試してみたことがありません。
次につまようじを用いる方法ですが、とがった先の方を使うのではなく、反対の頭側をジャックに挿入します。
穴の中に入れたら、くびれている部分でゴミを引っ掻いて取り出します。
このやり方は、上手に行えばごっそりゴミが取れます。
ところが私がこれを試してみて、少し力を入れてこすったところ、簡単に頭が折れてしまいました。
頭が折れた状態でつまようじが出て来た時は驚きましたが、落ちついてスマホを上下ひっくり返して軽く本体を叩くと、頭が落ちて来て助かりました。
もし頭が本体奥に入ってしまったら、場合によっては故障につながった可能性もあったでしょう。
やはり、つまようじを使う方法も良い方法とは言えませんね。
で、次に自宅にあったもので上手く行ったのが、赤ちゃんの耳掃除に使う細身のベビー綿棒です。
この綿棒は通常のものより2/3ほどの太さで、スマホのイヤホンジャックにも入りやすく、穴の中のゴミ取りにも便利。
綿棒には両端にそれぞれ綿球が付いており、ベビー綿棒は片方が粘着綿球になっているんですね。
こちらをイヤホンプラグの長さくらいまで奥に挿入し、優しく回転しながらそっと抜くと結構ゴミが取れますよ。
あまり力を入れて回すと、綿の一部が穴に引っかかってしまう気がするので、優しく耳掃除をするようにゴミを取るのがコツです。
その後で、もう片方の綿球を仕上げ用に入れてみると良いでしょう。
その他、綿棒以外に相応しい材料を探すとしたら、歯間ブラシが良いと思います。
歯間ブラシと言っても、細かいブラシが枝のように一杯付いているものではなく、柔らかいゴムでできているタイプを使って下さい。
イボイボが効率良く、ゴミを掻き出してくれますよ。
これも、つまようじのように中で折れる心配がないので結構イケます。
接触不良が改善しない場合は無水エタノールを使って
イヤホンジャックを掃除してゴミを掻き出してしまえば、多くの場合接触不良は解決しますが、ジャック内が酸化しかけていると掃除をしても、音の途切れがなくならない場合があります。
その時は、前項の冒頭で述べたように、無水アルコールをベビー綿棒の粘着のない綿球に少量含ませ、ジャック内を拭き上げてみましょう。
無水アルコールと言ってもピンと来ないでしょうが、イソプロピルアルコールと言えば理解できる方もいるかも知れませんね。
イソプロピルアルコールは用途が多く、イヤホンジャック以外にもレンズなどガラス面の清掃にも使えますから、1本あるとなにかと便利です。
イヤホンジャックの清掃を行う時には、ついでにイヤホンプラグも一緒に拭いてやって下さいね。
音切れをなくす効果がアップします。
またイヤホンジャックを掃除するのに、いちいちあれこれと用意するより、ひとまとめにした洗浄キットはないものか考える方もいることでしょう。
そんなあなたは、サンハヤトが販売する接点洗浄&復活セットを使うと便利です。
イヤホンジャックやプラグの洗浄をする接点洗浄剤と、接触を良好にする接点復活剤に綿棒とハケが一式になったもの。
これはイヤホンジャックだけでなく、充電コネクタやSDカードなど、あらゆる接点の接触不良の改善にも使えます。
初めからこのセットを購入して、イヤホンジャックのトラブルに対処するのも良いかも知れませんね。
いずれにせよ、イヤホンジャックやプラグのメンテナンスを怠るのは、機器に対して良くありません。
あなたの大切なスマホのために、液晶画面を綺麗にするように、たまにはイヤホンジャックも掃除しましょう。
1つ忘れていましたが、イヤホンジャックを掃除をする際はショートなど電気トラブルを回避するために、前もって必ず電源は切っておいて下さいね。
使わないイヤホンジャックはキャップをして穴を保護しよう
スマホに限らずイヤホンジャックの中は、穴をあけたままにしておくと汚れるもの。
音楽を聴くためイヤホンを使う機会が多いあなたなら、時々イヤホンジャックを掃除することをおすすめします。
でも中には、イヤホンなんてほとんど使わないよ、と言う方もいることでしょう。
ならば、いっそうのことジャック内が汚れないように、普段からキャップをして穴をふさいでしまってはいかがでしょうか?
キャップは特にオシャレでもない、テクノべインズが販売しているようなΦ3.5イヤホンキャップが実用的で良いでしょう。
適度に柔らかいプラスチック素材でできていて、はめやすく外すのも容易です。
イヤホンジャックの穴を利用して、人気キャラクターの一部分を固定するグッズも人気のようですが、これは使うのを避けるべきですね。
製品の多くが、穴に挿す部分が硬いプラスチックでできており、時々これがスマホに衝撃があった際に折れてジャックから抜けなくなるからです。
もし抜けなくなったら、取り出すのに修理が必要になりますよ。
キャラクターはオシャレですが、スマホには邪魔なアイテムになります。
以上、イヤホンから音が出なくなるトラブルを避けるため、ジャックの掃除のしかたに付いて述べました。
少々メンテナンスが面倒なイヤホンジャックですが、いつも良い音で音楽を楽しむためだと思って、時々は気を使ってあげましょう。