『定時退社したら嫌味を言われた!』お先に失礼しますと家に帰るのは間違い?

 

「お先に失礼します」と定時退社したら、上司や先輩に嫌味を言われた。

私の知る、ある新人会社員のお話です。

 

ビックリしました。

こんなことを言われてしまう会社、今でもあるんですね。

 

2008年のリーマンショック以降、経費/人件費削減と叫ばれているのに、定時で家に帰ることを良しとしない風潮が残っているとは、私は知りませんでした。

彼の話では、全ての業務を終えたから定時で家に帰ろうと思ったのに、「皆がまだ頑張っているのに、お前だけ楽をするのか」と、言われたそうなんです。

 

なるほど・・・。

でもここで、1度足を止めてみましょう。

 

彼の取った行動は、本当に正しいことなんでしょうか?

もしかして、嫌味を言われる何か別の原因があるのでは?

 

そんな訳で、今回は「定時退社」することは一概に悪いことなのか、それとも新入社員の甘えなのか、色々と考えてみたいと思います。




 

定時退社の何が悪い!彼はただそう感じている

 

先ほどの彼は、地方都市の中堅商社に大学を新卒で入社、商品管理部に所属しています。

まだ配属されて1年未満の若手社員で、部署には同期入社の人はいません。

 

部署には課長先輩も含めて8名が在籍。

彼は1日をほぼ社内で過ごし、デスクワークが中心です。

 

新人であるだけに、まだ責任のある仕事はそう与えられておらず、業務をこなす要領も良いことで、定時にはだいたい全てを終了します。

定時は17時30分なのですが、いつもこの時刻に帰宅する人は、誰もいないのだとか。

 

帰る際は、皆に向かって「お先に失礼します」と声を掛けているので、決してコッソリといなくなる訳ではありません。

本当は上司の方から「帰っていいぞ」と、声を掛けてもらいたいと思っているものの、そんな雰囲気は全くないので、勇気を持って自ら席を立つのだそうです。

 

彼曰く、「すべきことは全て済んだし、これ以上の仕事は明日できるから、自分でけじめを付けるんです」。

 

そこで、私は聞きました。

「そんな嫌味を言われて勤務を続けるのは辛くない?」

 

彼はこう答えました。

「嫌味を聞くのは辛いけど、特にすることもないのに、時間を持て余すのはもっと辛いです」

 

さらに続けて、「それに定時退社の何が悪いんだ、と言う気持ちも強いですから・・・」

確かに彼の言うことは、もっともだと思います。

やるべきことを終えているのだから、たとえ上司だろうと、彼を責める権利はないでしょう。

 

しかし、あなたも考えてみて下さい。

きちんと仕事を終えた彼に、上司や先輩はなぜ嫌味を言うのでしょうか?

先輩諸氏は、なぜ毎日のように定時を過ぎても、仕事を続けることに違和感を示さないのでしょう?

 

それはもしかしたら、いつも残業ありきで日々をこなすことが、当たり前になっているのではないか?と私は思うのです。

 

本当は無駄をなくし、効率良く業務をこなせば定時で終わるかも知れないのに、残業をすれば手当てが付くので、自ら居残っているのかも知れません。

この会社ではそれが習慣化、皆と同じ行動を取らない彼に対して、不快感を表している可能性がありますね。

 

ちなみに、いつも定時で仕事を終えてしまう彼に、残業代がちゃんと支給されても残業はしたくないか聞いてみました。

すると、将来家庭を持って生活費がたくさん必要になったら、それも考えるけど、今は少しの手当てをもらうより、自分の時間を持つことの方が大事なんだそうです。

 

定時退社を悪と見る、古い体質の会社がそもそも悪い!?

 

 

私は現在、アフィリエイターとしてブログを書く仕事をしていますが、以前はある印刷会社で営業係として勤めていました。

時はバブル絶頂期で、取引先に大手企業があったものですから、時々大きな仕事が舞い込んで来たものです。

 

なので、会社全体がいつも忙しい状態にあったハズなのに、課長以上の社員は必ず定時に帰ってしまうと言う、酷い体質の会社でした。

受注した仕事はいつも平社員だけで回さなければならず、上司は部下の仕事のアドバイスするのみで、自らは手を出すとことはありませんでした。

 

17時30分の定時を過ぎても、私ももちろん平社員達は皆、家に帰ることができずに毎日の残業は当たり前。

タイムカードを打って帰宅できるのは早くて21時、遅い時で深夜0時を回ることもしばしばでしたね。

 

とてもではないですが、新入社員たりとも「お先に失礼します」なんて、早々にはとても言えません。

もし帰ってしまったら、翌日には仕事が回せなくなって地獄を目にします。

 

それが会社の伝統にもなっていて、例え多少ひまな日があっても誰も早く帰宅せず、ダラダラと残業をこなしていたんです。

私は一緒に残業をこなしている先輩に、「こんなことではいけないのでは?」と疑問をぶつけたりしましたが、「こんな安月給の会社では、残業で稼がないとメシを食っていけないぞ」と言われる始末でした。

 

まあ、これはあくまでバブル時代の話なので、現在もこんな体制で会社が運営されているとは思いません。

でも根本、毎日残業ありきで業務が進む会社ってどんなものかと、今でも思います。

 

とにかくたまに定時で帰宅しようとするなら、「お前は仕事をサボる気か!」と言われたんですからね。

こんな古い体制の会社が現在も続き、そこに勤めている人は、本当に不幸だと思います。

 

私は、残業続きのこの会社にどうしてもなじめず、3年で辞めてしまいました。




 

定時退社をする彼が嫌味を言われないようにするためには?

 

お話を、定時退社を続ける新入社員の彼に戻しましょう。

残業するのが当たり前と考える、古い体質の会社の意識改革をするためには、上層部の社員が率先して行動するしか手はありません。

 

彼1人ひたすら定時退社を続けても、誰も彼の気持ちなど理解してくれないハズです。

それよりも、上司や先輩の嫌味は続き、増しては、パワハラ的な言動へパワーアップするかも知れません。

 

そうならないためには、彼はどうすれば良いのでしょうか?

彼の話を聞いたところでは、上司を含め同じ部署の人達とは業務上の話以外、ほとんど会話のない毎日なのだそうです。

 

退社する時も、いつも「お先に失礼します」との一言だけ。

個人的なコミュニケーションなど、あまりありません。

 

ならば今後は、退社のあいさつの前に「そろそろ終わりますが、何かお手伝いできることはありませんか?」と、皆の前で声を掛けてみてはどうでしょうか?

場合により業務の一部を任され、多少残業になってしまうことがあるかも知れませんが、彼の態度の変化に、心を開いてくれる人が出て来ることもあるのでは・・・。

 

また、彼の勤務に対する本音に興味を持ち、色々とコミュニケーションを取り合えるようになることも考えられます。

上司先輩からすれば、愛想のない馴染めないヤツだと思って、嫌味を言っていただけなのかも知れませんしね。

 

もし、プライベートでお茶を飲みに連れて行かれたり、居酒屋での飲み会に誘われるようになったら、理解されたその証です。

お互いの本音が、ある程度言い合える人間関係が築けたら、残業をしなければならない立場になったとしても、時間内に業務が終了できた日には、堂々と定時退社ができるでしょう。

 

嫌味なんて、もう言われることはないハズ。

体力が少し必要になることがあっても、気分晴れやかに、仕事がこなせるのではないかと思うのです。

 

少し勇気を持って相手の懐(ふところ)に入れば、事態は変わる可能性があることを、私は彼にアドバイスしました。

 

 

 

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