保育園の送り迎えに自転車を利用する方は多いですが、子供を乗せて車道を走って行くのは、常に危険と隣り合わせていると言えるでしょう。
自転車は歩行者ではなく車両であると言う交通規則の下、車道を走らなければならないことは、危険以外の何ものでもないんじゃないでしょうか?
そこで今回は、実際に起こった事故の事例や、子供を乗せた自転車がバランス悪いと感じた時の、対策について述べようと思います。
幼児用座席付き自転車での事故で救急搬送された事例
消費者庁の調査では、平成23年から平成28年までの6年間で、幼児用座席付自転車での走行中ケガをして、病院に緊急搬送された子供の数は1349人にも上っています。
事実、自転車が転倒して頭蓋内損傷や骨折など、怪我をする事故情報も609件あり、走行中だけでなく停車中の事故も少なくありません。
実際に、2016年5月には東京都国分寺市で、生後7か月の男児をおんぶして自転車を漕いでいた母親が乗用車と接触してしまいました。
男児は頭を強く打ち死亡すると言う、痛ましい事故でした。
さらに2018年7月5日にも、神奈川県で幼児用座席付自転車に乗った親子が転倒し、1歳の子供が亡くなる事故も起きています。
このように、一歩間違えば重大な事故につながる可能性があるので、自転車を乗るには充分に注意が必要です。
子供を乗せた自転車がバランス悪いと感じた時の対策
ここでは、子供を乗せた際に自転車が、少しバランスが悪いと感じた場合の対策について、具体的に述べてみましょう。
①ヘルメットとシートベルトの着用
万が一転倒してしまったことを考えて、きちんとヘルメットを着用するのは大原則です。
また、子供を自転車に乗せた際にはシートベルトを必ず着用して、体を保護してあげましょう。ヘルメットは子供にサイズがあったものを着用したり、シートのベルトも常に成長に合わせて調整して下さいね。
②安全な場所で乗り降りする
子ども乗せ自転車の転倒事故は、走行時だけでなく停車時にも起きています。
自転車は平らで安全な場所に停め、子どもを乗せるのは親の乗車前に、降ろすのは必ず親の降車後に行いましょう。
③停まっている時は両足を地面に着く
重い子ども乗せ自転車を安定させるために、サドルの高さはやや低めにし、両足が地面に届くよう調整して下さい。
信号などで停止する際には、両足をしっかりと地面につけて自転車を支えるようにしましょう。
④滑りやすい場所は避けて走行する
鉄板やタイルなど、滑りやすい場所は避けて走行するように努めて下さい。
特に雨の日は視界も悪くなり、マンホールや点字ブロック、坂道や石畳などでスリップすることが増えるのです。
路面状況に気を配り「最短距離」よりも、「安全な道のり」の方を選んで下さいね。
⑤メンテナンスを忘れない
子ども乗せ自転車は重量があるため、ブレーキやタイヤにも負担がかかります。
空気圧のチェックなど日常のメンテナンスはもちろん、最低でも年1回は、近所の自転車店で点検してもらうことをおすすめします。
まとめ
保育園の送り迎えに自転車を使用する際には、交通ルールを守ることはもちろんですが、安全をしっかり確かめてから乗車するようにしましょう。
現実に痛ましい事故が何件も起こっていますから、本当にくれぐれも気をつけて下さいね。